射干玉(ぬばたま)

2024年11月14日

百人一首のテレビ番組をみていると、枕詞(まくらことば)についての解説がありました。
枕詞とは、主として和歌に見られる修辞で、特定の語の前に置いて語調を整えたり、ある種の情緒を添える言葉を指します。
その一例として挙げられていたのが「ぬばたま」で、「夜」や「黒髪」など漆黒をイメージさせる言葉を導く枕詞です。

「ぬばたまの」を詠んだ歌としては、例えば以下のようなものがあります。

ぬばたまの夜のふけゆけば久木生ふる清き川原に千鳥しば鳴く (山部赤人)

ぬばたまの黒髪変はり白髪ても痛き恋には逢ふ時ありけり (沙弥満誓)

さらに番組では、ぬばたまはヒオウギの黒い実を指すとの説明がありました。

・・・あれ、そういえば夏、ヒオウギの花が庭に咲いていたな、と思い出しました。

次の日、早速ヒオウギの咲いていた場所に行くと、、、


ありました。この黒い実をつけた植物です。

アップにするとご覧の通り、確かに真っ黒な実です。


ちなみに、夏に花が咲いていた時はこのような様子でした。



何本か集めて持ち帰ると、妻が活けてくれました。


このような由緒正しき花の実が、わが家の庭にあったことに驚きです。

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