7483 ドウシシャ

●人々のさまざまな生活に関わるモノやサービスを自ら企画開発し販売しているメーカー兼商社
●2020年を底に業績は回復。2026年3月期は過去最高を達成。

●業績:2020年3月期に底をつけてからは業績回復。2021年3月期の業績が特によかったのは、新型コロナの流行に伴いマスクや除菌スプレーが好調だったためです。
1999年前後、2020年前後と業績低迷の時期がありますが、それでも赤字は出していません。

分析:同社のリスクから挙げれば、多くのニッチ市場に特化しているためにこれぞという企業の柱がありません。例えば最近、「ゴリラのひとつかみ」などゴリラシリーズが好調ですが、これが今後5年間も同社の業績を牽引するとは考えられません。同社の得意とするニッチ市場は流行りすたりがあるため、絶えず新たな流行りをつかまなければいけません。
 一方で、このようなニッチ市場に特化することを自社のビジネスモデルと自覚しているのが同社の強みと言えるでしょう。同社の経営理念(創業の精神、社訓、四方よしの精神など)は非常に個性的です。
 株価は、業績回復に合わせて2022年より上昇傾向にありましたが、今年に入り停滞しています。

・長期業績グラフや安定成長スコアについて詳しくはコチラ
・同社を含む2026年スクリーニング企業の一覧はコチラ

※当記事は投資の推奨を目的としたものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。
※データの一部は手作成・手入力のため、誤りがある可能性についてお含みおきください。

参考情報

●リンク先
同社公式IRページ
最新の株価(Yahooファイナンス)
株主優待(当ブログ)

●同社株への筆者の投資方針(本記事作成日現在)
・保有有無:あり
・投資方針:継続保有(業績好調につき長期保有)

●昨年の同社の記事に掲載した分析内容(個人的な思い入れがあるので再掲します)
一言でいって際立った個性を持つ会社です。トップメッセージでも「世界に2つとなり会社をつくりたい」とうたっています。

今までいろいろな会社のホームページをみて、その会社の企業理念(=自らの存在価値)や経営計画(=これからやりたいこと)を調べてきました。企業理念に関してはやや抽象的な理想をあげている会社も少なくないところ、同社では創業時の精神をもとに自らの存在価値を具体的にうたいあげたものとなっています。経営方針も「ニッチ市場でNo.1シェアの獲得」と明快です。

経営計画は公表されていない代わりに、変革の軌跡を載せています。ここには、上場した1996年3月期以来の業績推移と、各年における業績のコメントが記されています。
私が長期安定成長企業を抽出するために、場合によっては40年にも及ぶ業績を追ってグラフにしているのは、長期にわたり成長を持続している会社にはそれを支える社風(最近の言葉ではコーポレートカルチャー)が形成されていると考えているからです。詳しくは以前の記事を参照いただくとして、長期安定成長をこれまでに成し遂げている企業には、チャレンジ精神とリスク管理のバランスが取れた社風が根付いていると推測しています。たいていの企業では経営者も従業員も目先の業務に追われて過去の成功体験や失敗経験を振り返る暇はないのですが、経験から得られた思考・行動パターンが社風という目に見えない形で先輩から後輩へと受け継がれていきます。ところが、同社においては過去の実績とそれに対する自己分析が明確に言語化・記録化されています。失敗体験も含めて過去をしっかりと、しかもここまで長期にわたり振り返ることができるのは、なかなかにできることではありません。実際に、1998年3月期に利益水準が大きく落ち込んで以降はリスク管理にも注力し、リーマンショック時や新型コロナ流行時も大きな打撃は受けていません。

●定性評価(試行中、詳しくはコチラ

非財務評価基準  評価結果
◎経営理念・トップメッセージ
その企業ならではの理念(世界観・価値観・倫理観)が語られているか。創業のいきさつ、そして「つぶれないロマンのある会社」つくり、四方よしの精神、ドウシシャ語録、と独自の理念が十分に語られている
◎IR
IRの内容は充実しているか。検索・閲覧をしやすいレイアウトとなっているか。可もなく不可もなく。「業績の軌跡」は必見。
なお、有価証券報告書が載っていない。直接掲載するか、せめてリンクを貼ってもらいたい。
事業内容が、一般個人にも分かりやすく説明されているか。その企業ならではの魅力・沿革が紹介されているか。ビジネスモデルに「メーカー機能×商社機能×総合プロデュース」「ニッチ市場に特化」といった内容がまとめられている
◎中期経営計画
過去の振り返りがなされているか。特に未達項目について十分な検証と改善策策定がなされているか。中期経営計画は公表されていないが、代わりに1996年3月期からの業績の振返りと反省点を公開している(これは他に類をみない)。
成長戦略(新規事業)は経営理念にひもづけされているか。中期経営計画は公表されていないが、長期ビジョンとして「100億円×30事業部」が掲げられている
成長戦略(新規事業、海外事業)について、期待リターン、投入資金、リスクとその軽減策が明示されているか。中期経営計画は公表されていない
内部統制や人事施策など社内体制に係る計画が策定されているか。同上
多様性(ジェンダー、国籍など)に関する施策が策定されているか。同上
◎KPI
従業員のモチベーションに関するKPIが設定されているか。時間外労働、年次有休取得率、男性育休取得率に目標値設定
経営理念や経営戦略につながるKPIが設定されているか。公開資料からは確認できず。
大きな意味で「100億円×30事業部」が相当するか。
財務評価基準  評価結果
◎決算分析(決算短信、有価証券報告書、決算説明会資料)
利益に関する前期対比の変動要因分析がなされているか。売上高・総利益率・販管費率の推移に関する分析がなされている。
業績悪化の場合、その原因が具体的に分析されているか。また外部要因だけでなく内部要因にも言及されているか。直近は業績好調。過去については上記の通り1996年3月期以降の振返りと反省をしている
特定のセグメントに業績が偏っていないか。開発型ビジネスモデル(売上比率58%)と卸売型ビジネスモデル(同40%)の2セグメント

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