7272 ヤマハ発動機
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長期業績グラフ・安定成長スコア

※長期業績グラフおよび安定成長スコアの詳しい説明はコチラ
主要指標
株価 | ¥1,075 | 2025/6/27 |
実績 | 会社予想 | |
配当利回り | 4.65% | 4.65% |
PER | 9.76倍 | 7.51倍 |
CN-PER(※) | 6.69倍 | 5.14倍 |
自己資本比率 | 41.7% | |
NC比率(※) | 31.5% |
※NC比率:ネットキャッシュ比率
※PER、CN-PER、NC比率の解説はコチラ
企業概要
企業IRページ(https://global.yamaha-motor.com/jp/ir/)より
同社は、世界有数の運輸機器メーカーです。
①セグメント別・地域別業績
同社は2024年12月期決算まで「ランドモビリティ」「マリン」「ロボティクス」「金融サービス」の4事業でセグメントを分けていました。
2025年12月期からは、ランドモビリティに属していた「四輪バギー」および「レクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークル」、その他に属していた「ゴルフカー」を合わせた「アウトドアランドビークル(OLV)」セグメントを新設し、5セグメントにしました。
ランドモビリティ | 二輪車、中間部品、海外生産用部品、電動アシスト自転車、電動アシスト自転車ドライブユニット(e-Kit)、電動車いす、自動車用エンジン、自動車用コンポーネント |
マリン | 船外機、ウォータービークル、ボート、漁船・和船 |
アウトドアランドビークル(OLV) | 四輪バギー、レクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークル、ゴルフカー |
ロボティクス | サーフェスマウンター、半導体製造後工程装置、産業用ロボット、産業用無人ヘリコプター |
金融サービス | 当社製品に関わる販売金融及びリース |
売上高 | (億円) | ||||||
2023.12 | 2024.12 | 2025.12 | |||||
実績 | 実績 | 前期比 | 構成比 | 予想 | 前期比 | ||
ランドモビリティ | 15,853 | 17,154 | 8.2% | 66.6% | ランドモビリティ | 16,650 | - |
マリン | 5,475 | 5,377 | △1.8% | 20.9% | マリン | 5750 | 6.9% |
OLV | 1,810 | - | |||||
ロボティックス | 1,017 | 1,133 | 11.4% | 4.4% | ロボティックス | 1,390 | 22.7% |
金融サービス | 865 | 1,122 | 29.7% | 4.4% | 金融サービス | 1,170 | 4.3% |
合計 | 24,148 | 25,762 | 6.7% | 100% | 合計 | 27,000 | 4.8% |
営業利益 | (億円) | ||||||
2023.12 | 2024.12 | 2025.12 | |||||
実績 | 実績 | 前期比 | 構成比 | 予想 | 前期比 | ||
ランドモビリティ | 1,275 | 855 | △32.9% | 47.1% | ランドモビリティ | 1,230 | - |
マリン | 1,041 | 878 | △15.7% | 48.4% | マリン | 910 | 3.6% |
OLV | △110 | - | |||||
ロボティックス | 7 | △30 | - | △1.7% | ロボティックス | 90 | - |
金融サービス | 171 | 227 | 32.7% | 12.5% | 金融サービス | 230 | 1.3% |
合計 | 2,439 | 1,815 | △25.6% | 100% | 合計 | 2,300 | 26.7% |
② 経営計画
今2025年度より新たに「中期経営計画(2025年~2027年)」を開始しています。
● 基本方針
コア事業(二輪車・マリン)の競争力を再強化する
● 技術戦略
基盤技術 × 新コア技術 × 人間研究 ⇒ 人の可能性を拡げる
計画期間における研究開発費総額 4,900億円以上
● 数値目標
‐ 売上高(2027年度) : 3.1兆円以上 (2024年度実績 2.5兆円)
‐ 営業利益率(3年平均): 9%以上 (同 7%)
‐ ROE : 14%水準 (同 9.5%)
‐ 総還元性向 : 40%以上
③ 企業理念
● 企業目的
感動創造企業
世界の人々に新たな感動と豊かな生活を提供する
● 経営理念
‐ 顧客の期待を超える価値の創造
‐ 仕事をする自分に誇りがもてる企業風土の実現
‐ 社会的責任のグローバルな遂行
● 行動指針
‐ スピード‥あらゆる変化に素早く対応
‐ 挑戦‥‥‥失敗を恐れず、もう一段高い目標に取り組む
‐ やり抜く‥粘り強く取り組み、成果を出し、振り返る
● 長期ビジョン
ART for Human Possibilities
人はもっと幸せになれる
④トップメッセージ
感動創造企業、ヤマハ発動機。
「ヤマハらしさ」に磨きをかけて、次なるステージへ。ヤマハ発動機は、「感動創造企業」を企業目的に、社会や環境との調和を図りながら、製品やサービスを通じて世界の人々の喜びや驚き、高揚感、そして豊かさや幸福感の実現を目指しています。
社長挨拶より
私たちは、常に「新しい価値の提案による、新しい感動を期待される会社」でありたいと考えています。その期待に応えようとするエネルギーと、4つのコア技術(「パワートレイン技術」「車体・艇体技術」「制御技術」「生産技術」)の組み合わせを背景に、個性的な製品を生み、幅広い事業を育て、自ら需要を創造することで会社を成長させてきました。
モビリティの電動化やデジタル技術の急速な進展、それに伴うさまざまな枠組みの再編など、ビジネスの潮流は大きな変革期を迎えています。そうした中で、私たちが積み上げてきた先進技術や幅広い事業基盤、そしてアイデアや思いをかたちにする力は、次なるステージにチャレンジする当社にとって大きな原動力となるでしょう。
当社には、「ヤマハらしさ」を表す[発・悦・信・魅・結]という共通価値が存在します。企業活動や事業活動のすべてのプロセス、すべての階層にその「ヤマハらしさ」を注ぎ込むことで、ヤマハはさらにヤマハらしくなっていく――。そうすることが、お客様の期待に応える術であり、競争力をさらに高めていく糧になると信じています。
創立以来積み上げてきた当社ならではの個性的かつ多様な事業、製品、技術、そして「ヤマハらしさ」を成長の源泉に、ヤマハ発動機がお届けする「次の感動」、私たちが進む「次なるステージ」にぜひご期待ください。
分析
●長期業績推移
売上高・利益水準ともには39年間通算でみれば増加傾向にあります(売上高成長率:4.6%、営業利益成長率7.1%、当期利益成長率:8.4%)。しかしリーマンショック後の2009年12月期に大きな赤字を出しています。その後は新型コロナショック時を除き、順調な成長をみせています。
長期的に見れば増収増益、ただしリーマンショック後の赤字がややマイナス材料で、安定成長スコアは8点と高評価です。
●主要指標(会社予測)
配当利回り:4.65%、PER 7.51倍、CN-PER 5.14倍と非常に高利回りで割安な水準にあります。積極的な設備投資を行っているためか、自己資本比率:41.7%、ネットキャッシュ比率:31.5%と財務健全性はやや低い水準です。
●その他の視点
海外売上高比率が94%!!という超グローバル企業です。こうなるともちろん日本経済の動向は大したリスクではなく、世界経済動向(特にアジア)あるいは急激な円高が主要リスクとなります。そしてトランプ大統領の就任に伴い両リスク要因が高まったと見なされたのか、2025年1月より株価は大きく下げています(2024.12末 1,404.5円 → 2025.6.27 1,075円)。
なお余談ながら、ホームページで紹介されていた「人機官能」という言葉が気に入りました。一方で不満は、企業理念などにこの魅力的な言葉が入っていないことです。いまの企業目的として定められた「感動創造企業」などという(大変失礼ながら)ありふれており、かつ中身の良く分からない言葉よりも、よっぽど同社のアイデンティティを表していると思います。
「人機官能」・・ヤマハ発動機独自の開発思想。「人」と「機械」を高い次元で一体化させることにより、「人」の悦び・興奮をつくりだす技術です。
※当記事は投資の推奨を目的としたものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。
※データの一部は手作成・手入力のため、誤りがある可能性についてお含みおきください。