2924 イフジ産業
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長期業績グラフ・安定成長スコア

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主要指標
株価 | ¥1,968 | 2025/06/13 |
実績 | 会社予想 | |
配当利回り | 3.35% | 3.40% |
PER | 7.73倍 | 8.76倍 |
CN-PER(※) | 5.61倍 | 6.36倍 |
自己資本比率 | 66.6% | |
NC比率(※) | 27.4% |
※NC比率:ネットキャッシュ比率
※PER、CN-PER、NC比率の解説はコチラ
企業概要
企業IRページ(https://ifuji.co.jp/ir/)より
同社は液卵(あらかじめ卵を割って液状にしたもの)を主軸とする食品メーカーです。
①セグメント別業績
同社の事業は、「液卵事業」、「調味料事業」に、2025.3期より「オーガニックEC事業」が加わった3つのセグメントから構成されます。
① 液卵事業:業務用液卵、卵加工品等の製造販売
② 調味料事業:業務用粉体調味料、顆粒調味料等の製造販売
③ オーガニックEC事業:オーガニック・オールナチュラル食品の加工および仕入販売
売上高 | (百万円) | |||||
2024.3 | 2025.3 | 2026.3 | ||||
実績 | 実績 | 前期比 | 構成比 | 予想 | 前期比 | |
液卵 | 23,297 | 23,675 | 1.6% | 92.6% | - | - |
調味料 | 1,480 | 1,343 | △9.3% | 5.3% | - | - |
オーガニックEC | - | 642 | - | 2.5% | - | - |
合計 | 24,503 | 25,557 | 4.3% | 100% | 27,771 | 8.7% |
営業利益 | (百万円) | |||||
2024.3 | 2025.3 | 2026.3 | ||||
実績 | 実績 | 前期比 | 構成比 | 予想 | 前期比 | |
液卵 | 1,695 | 2,908 | 71.6% | 97.0% | - | - |
調味料 | 70 | 91 | 30.0% | 3.0% | - | - |
オーガニックEC | - | 39 | - | 1.3% | - | - |
合計 | 1,766 | 2,998 | 69.8% | 100% | 2,689 | △10.3% |
② 経営計画
中期経営計画は策定していない、もしくは公開されていません。
代わりに決算短信には、今後の取組につき以下のとおり記載されています。
● 全社
長期的な成長目標として2030年度に液卵事業における販売数量8万トン、シェア20%。(中略)この目標に向けて供給体制の強化と人的資本への積極的な投資。
● 液卵事業
引き続き好調な販売数量を維持し、液卵の安定供給に努める。原料である鶏卵の仕入数量確保や製品の在庫確保を図り、積極的な設備投資を行うことで製品の供給能力の増大を目指す。今期においては30億円の設備投資を計画。
●調味料事業
自社の加工技術を活かした受託生産の獲得や高付加価値商品向けの販売等、新規取引先を増やし売上高の増加を目指す。
● オーガニックEC事業
新たなカテゴリー商品をラインナップに加えることによる売上の増加及び調達先の多様化による供給体制の確保を図り、業容拡大を目指す。
③ 経営理念
わが社は高い倫理観を保ち
浮利を追わず質実剛健と
先憂後楽の社風を確立して
社業の発展に努め 以って
取引先 従業員並びに株主に
対する企業責任を全うし
社会に貢献することを旨とする
④トップメッセージより
食を担う幅広い産業の期待に信頼と誠意と提案でお応えしています。
当社は「より豊かな社会」の実現に寄与すべく、不変の経営理念と秩序ある行動規範のもと、昭和47年設立以来、液卵専門メーカーとして福岡に本社を置きながら、関東・中京・関西と全国に工場を運営し、日本全国で「液卵」を製造販売しております。液卵という言葉は聞きなれない言葉ですし、実物を目にされた方もそう多くないと思いますが、お菓子・パン・マヨネーズ・冷凍食品等の様々な加工食品の原材料として使用されており、当社の液卵を口にされたことのない方はほとんどいらっしゃらないと思っております。
それだけに私どもの使命は重大です。品質的に安全な液卵を製造し、ユーザーである食品メーカー様に安定的に液卵を供給し続けていくことが当社の最大の使命であります。
一方でお客様だけでなく従業員に対する使命も非常に大きいと考えております。より心身ともに豊かに、より働きやすい職場を作り上げていくことは今の日本の社会において最大のニーズであり、これに応えていくこともとても大きな社会的使命だと思っております。
持続的な存続、持続的な成長に向かって努力を続け、あらゆる意味で社会に必要とされる企業を目指してまいる所存です。
社長挨拶より
分析
●長期業績推移
売上高は29年間通算でみれば増収傾向にありますが、2016年3月期から5年間停滞するなど、一本調子で上昇しているわけではありません。
利益水準については、2014年3月期以降はほぼ一貫して増益傾向にあります。
ここ10年間増収増益であるのがプラス材料、売上高利益率のブレ幅が大きいのがややマイナス材料で、安定成長スコアは9点と高評価です。
●主要指標(会社予測)
配当利回り:3.40%とやや高利回り、PER 8.76倍、CN-PER 6.36倍と割安な水準にあります。自己資本比率:66.6%、NC比率:27.4%と財務健全性も特段の問題はありません。
●その他の視点
同社の好業績は、「①食品加工現場での省力化に寄与すること」「②鶏インフルエンザに影響を受けず安定的な供給が見込めること」による液卵への需要が高まりを追い風にしています。
ただし今後この好調を維持できるかは、液卵市場の伸びしろ、あるいは卵を利用した新規事業の成功にかかっています。同社では、シェア拡大をねらって設備投資を積極的に行う方針ですので、その効果が注目されます。
※当記事は投資の推奨を目的としたものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。
※データの一部は手作成・手入力のため、誤りがある可能性についてお含みおきください。