5184 ニチリン
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長期業績グラフ・安定成長スコア

※長期業績グラフおよび安定成長スコアの詳しい説明はコチラ
主要指標
株価 | ¥3,500 | 2025/6/25 |
実績 | 会社予想 | |
配当利回り | 5.03% | 5.03% |
PER | 7.58倍 | 7.95倍 |
CN-PER(※) | 2.41倍 | 2.52倍 |
自己資本比率 | 68.4% | |
NC比率(※) | 68.2% |
※NC比率:ネットキャッシュ比率
※PER、CN-PER、NC比率の解説はコチラ
企業概要
企業IRページ(https://www.nichirin.co.jp/ir)より
同社は、ホースおよび配管部品を製造・販売する専門メーカーです。
ちなみに1914年創業時の社名は「日本輪業合資会社」です(ニチリンは何の略かと気になり調べました)。
①セグメント別・地域別業績
同社は事業別ではなく地域別でセグメントを分けております。
売上高 | (百万円) | |||||
2023.12 | 2024.12 | 2025.12 | ||||
実績 | 実績 | 前期比 | 構成比 | 予想 | 前期比 | |
日本 | 19,701 | 18,645 | △5.4% | 26.1% | 19,923 | 6.9% |
北米 | 13,530 | 14,438 | 6.7% | 20.2% | 13,874 | △3.9% |
中国 | 11,406 | 9,908 | △13.1% | 13.9% | 8,472 | △14.5% |
アジア | 19,939 | 21,789 | 9.3% | 30.5% | 23,610 | 8.4% |
欧州 | 6,053 | 6,575 | 8.6% | 9.2% | 6,904 | 5.0% |
合計 | 70,631 | 71,356 | 1.0% | 100% | 72,800 | 2.0% |
営業利益 | (百万円) | |||||
2023.12 | 2024.12 | 2025.12 | ||||
実績 | 実績 | 前期比 | 構成比 | 予想 | 前期比 | |
日本 | 3,452 | 3,808 | 10.3% | 41.5% | 3,823 | 0.4% |
北米 | 1,216 | 1,104 | △9.2% | 12.0% | 896 | △18.8% |
中国 | 1,564 | 1,414 | △9.6% | 15.4% | 1,132 | △19.9% |
アジア | 3,461 | 3,331 | △3.8% | 36.3% | 3,729 | 11.9% |
欧州 | 89 | 40 | △55.1% | 0.4% | 110 | 175.0% |
合計 | 9,620 | 9,184 | △4.5% | 100% | 9,400 | 2.4% |
② 経営計画
現在、「中期経営計画 2021年~2025年:NICHIRIN New Sustainable Development Plan -with New Values and Diversity-」を実施中。
● 中期経営計画策定の背景および方針
2021年からの中期経営計画期間は、CASEといわれる自動車の大きな技術革新が進む中、当社グループは特に地球環境への配慮と次世代電気自動車へのシフトを視野に入れ、自動車分野では製品の軽量化によるCO2削減に取り組むとともに自動車以外の住設分野などの製品群を拡大することで、新たな価値と多様性を兼ね備えた持続可能な企業集団をめざしてまいります。
● ビジョンと3つの全体戦略
<ビジョン>
顧客創造とイノベーションにより、新たな価値と多様性を兼ね備えた持続可能な成長を実現する。
<3つの全体戦略>
1.成長分野の強化・拡大と新たな事業の創造によるグローバルでの利益体質の強化
・グローバルでの競争力アップ
・マーケティング活動の推進
・原価企画部門の体制強化
・グローバルワンシステムによる管理強化
2.グローバル人材の確保と育成
・グループにおける次期リーダー人材を含む中核社員の育成
・海外トレーニー制度の推進
・親会社における外国人従業員採用拡大
・グローバル人事制度の構築
3.Resilience(復元力)の強化と新しい社会への貢献
・コーポレートガバナンスの強化
・事業継続マネジメント(BCM)の取組み
・CSR、SDGsの取組み強化
● Target 25(経営数値目標:2025年12月期)
・ 売上高 72,800百万円
・ 営業利益 9,400百万円
・ 営業利益率 12.9%
③ 経営理念
心が触れ合うモノ造り 信頼と喜びの行動で 21世紀に貢献する。
ニチリンは、研究・開発、購買、生産、販売等に携わる各々が責任と熱意を持って各自の仕事(モノ造り)に挑戦し、次工程(顧客)の信頼を勝ち得ることに喜びを感じる活動を行い、また企業として安定した利益をあげ続けることで従業員、株主に対する責任を果たし、同時に社会へ、そして環境への責任を認識することで21世紀に貢献できる企業を目指しています。
④トップメッセージ
世界のお客様の期待に応える真のグローバルサプライヤーとして、多様性に富んだ持続可能な企業集団を目指して
ALL NICHIRINでより良い明日へ、世界へ
世界が求める、世界が認める製品を私達NICHIRINグループは、自動車やバイクのホースをメインとし、温水洗浄便座などの住宅関連も含む、ホースおよび配管部品を製造・販売する専門メーカーです。
日本・中国・アジア・北米・欧州に生産拠点を有し各リージョンでグローバルに事業を展開しINDOORからOUTDOORまで世界中の皆様の生活を支えております。
電動化など自動車産業において大きな技術革新が進む中、新たな価値と多様性を兼ね備えた成長戦略のもと、
世界情勢の激しい変化に速く(SPEEDY) 気付き(SENSE)、戦略的に(STRATEGICALLY) 誠実に(SINCERITY) 乗り越える(SURVIVE)だけでなく、製品を通して皆様を満足(SATISFY)にし、光り輝く笑顔(SPARKLING SMILE)を与え、サステナブル(SUSTAINABLE)に、且つ、時代を超えて継承(SUCCESSION)したいと思える会社を目指します。
(S×10:ニチリンの新しい行動指針と事業展望)
"心が触れ合うモノ造り 信頼と喜びの行動で 21世紀に貢献する" を経営理念に、 今後も "In Step with the Future" のスローガンのもと、 全従業員が一体となり “ALL ニチリン”で 開発力・製品力・販売力を高め、 世界のお客様の期待に応える真のグローバルサプライヤーとして、 多様性に富んだ持続可能な企業集団を目指します。
分析
●長期業績推移
リーマンショック前までは、売上は増収傾向にあったものの、利益水準は低迷していました。リーマンショックにより2009年12月期に赤字を計上して以降は、新型コロナショック時を除き売上高・利益水準共に大きく回復傾向にあります。特に売上高営業利益率の改善は著しく、リーマンショック前は1ケタ台前半だった利益率は、2024年12月期には12.9%まで伸びています。
リーマンショック後の増収増益はプラス材料、しかし利益率のブレ幅が大きいのがややマイナス材料で、安定成長スコアは8点と高評価です。
●主要指標(会社予測)
配当利回り:5.03%、PER 7.58倍と非常に高利回り、割安な水準にあります。自己資本比率:68.4%と財務健全性も特段の問題はありません。CN-PER 2.52倍、NC比率 68.2%とキャッシュリッチ企業でもあります。
●その他の視点
部品メーカーには、株価が非常に割安な企業が多いのですが、同社もその中の一社です。消費者の表に出る製品ではないので、投資家へ自社の個性・魅力をアピールするのはなかなか難しいとは思います。もしこのような状況を改善しようとするならば、「同社の得意とするホースや配管部品が世の中にいかに役立つものであるのか」、「世に役立つためのホースや配管部品作りにおける同社の強みはなんであるのか」、「その強みを活かして(部品という枠にとらわれず)どのようなモノをこれから作っていくつもりなのか」といった点を明確にし開示すべきと考えます。それによって、同社が単なる部品メーカーではなく何かワクワクとするような将来性をもった企業なのだとアピールできる、というのが一投資家としての私の意見です。
※当記事は投資の推奨を目的としたものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。
※データの一部は手作成・手入力のため、誤りがある可能性についてお含みおきください。