5334 日本特殊陶業
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長期業績グラフ・安定成長スコア

※長期業績グラフおよび安定成長スコアの詳しい説明はコチラ
主要指標
株価 | ¥4,583 | 2025/6/12 |
実績 | 会社予想 | |
配当利回り | 3.88% | 3.97% |
PER | 9.83倍 | 10.11倍 |
CN-PER(※) | 6.20倍 | 6.38倍 |
自己資本比率 | 68.1% | |
NC比率(※) | 37.0% |
※NC比率:ネットキャッシュ比率
※PER、CN-PER、NC比率の解説はコチラ
企業概要
企業IRページ(https://www.ngkntk.co.jp/ir/)より
同社は、1936年森村グループのプラグ(エンジン内の点火装置)部門が独立して誕生しました。自動車エンジン用のスパークプラグや排気系センサでは世界トップシェアを誇ります。
①セグメント別業績
2025年4月より同社のセグメントは、「自動車関連」「セラミック」「新規事業」の3事業から、「自動車関連」「コンポーネント・ソリューション」の2事業に改編されました。
● 自動車関連:プラグ、センサ
● コンポーネント・ソリューション:SPE、呼吸器、半導体PKG、窒化ケイ素、燃料電池
売上高 | (百万円) | ||||||
2024.3 | 2025.3 | 2026.3 | |||||
実績 | 実績 | 前期比 | 構成比 | 計画 | 前期比 | ||
自動車関連 | 505,355 | 538,894 | 1.7% | 11.8% | 自動車関連 | 567,271 | - |
セラミック | 94,290 | 100,928 | 23.4% | 8.8% | コンポーネント・ソリューション | 118,333 | - |
新規事業 | 6,663 | 6,052 | 150.2% | 31.5% | |||
全社計 | 606,309 | 652,993 | 30.6% | 100% | 全社計 | 688,000 | 5.4% |
営業利益 | (百万円) | ||||||
2024.3 | 2025.3 | 2026.3 | |||||
実績 | 実績 | 前期比 | 構成比 | 計画 | 前期比 | ||
自動車関連 | 121,245 | 140,856 | 1.7% | 11.8% | 自動車関連 | 123,484 | - |
セラミック | 678 | 39 | 23.4% | 8.8% | コンポーネント・ソリューション | 6,516 | - |
新規事業 | 6,663 | △12,987 | 150.2% | 31.5% | |||
全社計 | 107,591 | 129,660 | 30.6% | 100% | 全社計 | 130,000 | 0.3% |
② 経営計画
今年度より開始する予定であった「中期経営計画(2026.3期~2030.3期)」は米国政策に起因する中期的影響を精査中ですが、決算説明資料に記載されたその基本的な考えを抜粋すると以下のとおりです。
優先的に取り組む経営課題
● 社会的課題解決:技術と発想で地球を輝かせる
● 人的資本:多様で主体的な人材がNiterraウェイを体現する
● 経営基盤:変革を促す、新たなグローバル経営基盤を作る
注力領域
‐ 社会課題解決のための注力領域を絞り込み、当社のアセットが最大活用できる分野に経営資源を集中
‐ 人々の生活をより豊かに、持続可能な社会を実現することで、輝く地球を実現
● モビリティ:地球にも人にも豊かな移動で、歓びの社会を
セラミックスを軸に当社アセットを活用し、人々の生活の利便性向上に貢献します。
● 半導体:仮想と現実をつなげる技術で、社会の利便性向上を
セラミックスの素材を活かし、半導体進化に貢献します。
● 環境・エネルギー:持続可能なエネルギーと資源による、明るい未来を誰もが享受できる社会へ
セラミックス技術を活用し、カーボンニュートラルに資する循環社会の実現に貢献します
③ 理念と戦略
共有価値観
● 至誠信実:誠意をもって、最善を尽くす
● 独立自営:自らの力を信じ、自ら信じて動く
● 四海兄弟:世界の人々と力を合わせ、違いを活かし合う
● 素志貫徹:譲れない志を持ち、最後までやり抜く
企業理念
● 存在意義:最善の技術と蓄積した経験を活かし、世界の人々に新たな価値を提案します。
● 経営姿勢:社員の個性と能力を活かす環境を整え、総力を結集して信頼に基づく経営を行います。
● 行動指針:絶えず前進します!何がベストなのかを常に考え、スピーディーに行動します。
スローガン
私たちは、相互信頼を深め、未来を見つめた新たな価値を提案し、世界の人々に貢献します。
④トップメッセージより
当社は、「2030 長期経営計画 日特BX」において、内燃機関事業を中心とする事業ポートフォリオからの転換を掲げております。2024年度はその前半の4年間を対象とした中期経営計画の最終年度として目標の達成に取り組む年度であるとともに、次期中期経営計画の道筋を考えていく年度でもあります。既存事業と新規事業の両輪で変革を進め、より安定的に確実な成長を遂げていけるよう、取り組みを進めてまいります。
当社グループは、昨年、当社英文商号の変更を機にグループロゴを刷新し「Niterraグループ」(読み方:ニテラ)として生まれ変わりました。新たなグループロゴ「Niterra」に込めた「地球を輝かせる企業となる」という想いの下、世界のさまざまな課題に向き合い、技術や製品・サービスの開発を通じて社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会の実現に寄与してまいる所存です。
今後もNiterraグループに変わらぬご愛顧、ご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
トップメッセージより
分析
●長期業績推移
リーマンショック後の2008年度に大赤字を出しましたが、それからは売上・利益ともに好調に推移しています。さらに青の棒グラフ(売上高)よりも赤と黄の線グラフ(営業利益、当期利益)の伸びが大きいことが見て取れますが、これは売上高利益率の改善を意味しています。このような好業績を反映し、安定成長スコアは10点と最高評価です。
●主要指標(会社予測)
配当利回り:3.97%、PER 10.11倍、CN-PER 6.38倍と高利回り、割安な水準にあります。自己資本比率:68.1%、ネットキャッシュ比率 37.0%と財務健全性も比較的良好です。
●その他の視点
業績は、リーマンショックからの回復以降、絶好調といって状況が続いています。ただし、売上の大半は自動車の内燃機関(エンジン)の部品です。したがって、電気自動車の普及によって今後事業基盤が損なわれるとうい大きなリスクが存在します。もちろん同社もこのリスクは承知しており、事業計画ではセラミックなど非内燃の売上比率拡大を目標としています。
さいごに蛇足ながら、経営理念・スローガン的なものがあまりに数多く、果たして社員に浸透しているのか少々疑問を持ちました。
※当記事は投資の推奨を目的としたものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。
※データの一部は手作成・手入力のため、誤りがある可能性についてお含みおきください。