長期安定成長企業の定性的評価
2026年6月
経緯
2024年頃、それまで漠然とおこなってきた自分の投資手法について、配当狙いを目的とする長期安定成長企業への投資と明確化しました。
そして長期安定成長企業を選別するため、長期間の財務データに基づく「安定成長スコア」による評価を始めました。
それから2年間、安定成長スコアが高い企業へ投資をしたところ、なかには業績が悪化するケースが発生しました。どんな企業であっても、不祥事や災害といった内部要因、あるいは市場の飽和や不況といった外部要因によって業績が悪化することがあります。それ自体はやむを得ないものであり、むしろ重要なのは業績悪化の要因をつきとめて適切な対応策を講じることです。ところが業績が悪化した企業の中には、その要因を一時的なものとして深い分析はせず、さらには回復を見込んだ強気の来期予想をたてている企業があります。それではその企業の体質が改善したとはいえず、同じ状況になったらまた業績が悪化するでしょう。長期安定成長企業はさまざまな試練を体質改善することで克服し成長路線に復帰するという環境適応力を持っているはずなのですが、その力が失われてしまったのでしょうか。業績悪化の要因を明らかにしないというのは、対投資家への開示という点でも問題があり、そのような企業は投資対象から除外したいと考えるようになりました。
企業の成長力や環境への適応力の源泉となる企業の体質(企業文化)は定性的で目に見えるものではないので、企業評価を行う際には客観性のある財務データが重宝されます。しかし、財務データというのはあくまで過去の企業活動の結果であり原因ではありません。そこで外部環境への対応力も含めた企業文化を評価してみたいとの衝動にかられ、困難は承知で試行してみることにしました。
評価にあたっての視点
企業文化を知るためには、その企業内に入るのが最善、社員にヒアリングをするのが次善でしょう。しかし、個人投資家にはいずれも難しいので開示資料頼みになります。手掛かりになるのは経営理念や経営計画で、経営陣の経営に対する考え方を知ることができます。また株式総会や決算説明会などの動画があれば、経営陣の生の声を聞く貴重な資料となります。
従業員レベルの企業文化については直接知りえませんので、設定されているKPIや従業員エンゲージメント調査などから間接的にうかがいみることにします。
また、セグメント情報や利益の対前年変動要因分析などは財務データを定性面と組み合わせた情報であり、これらも評価の対象とします。
評価項目(試行)
試行的に以下の評価項目を設けてみました。あとは実際に評価を行いながら適宜修正をしていければと考えています。
(四字熟語はあまり気にしないでください)




