5857 AREホールディングス
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長期業績グラフ・安定成長スコア
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主要指標
株価 | ¥2,032 | 2024/7/26 |
実績 | 会社予想 | |
配当利回り | 4.43% | 3.94% |
PER | 6.36倍 | 11.78倍 |
CN-PER(※) | 3.05倍 | 5.64倍 |
自己資本比率 | 39.8% | |
NC比率(※) | 52.1% |
※NC比率:ネットキャッシュ比率
※PER、CN-PER、NC比率の解説はコチラ
企業概要
企業IRページ(https://www.asahiholdings.com/ir)より
同社は、貴金属精錬および製造・販売事業および環境保全事業を営んでいます。
2024年3月期売上収益は 3223億円。セグメント別売上収益に関し、環境保全事業は外部顧客への売上を立てておらず、貴金属事業100%となっています。
「中長期ビジョン(2024~2030年度)」を策定しています。その中では以下のビジョンや戦略主題が示されています。
・ありたい姿:環境と社会をつなぐ循環経済の担い手となる
・戦略主題:
① 既存事業を強固な収益の土台に
② 新聞や・新領域での収益拡大
③ 海外事業の拡大
④ バランスシートの改善
⑤ 事業発展に沿った人材形成
・2030年度経営目標:売上収益 5400億円、営業利益 380億円
(※ 2024年3月実績:売上収益 3223億円、営業利益 124億円)
株主還元については、配当性向 40%を目処としています。
新型コロナウイルス感染症に係る規制が緩和されたことなどにより、経済活動全般に回復の動きが見られます。その一方、ロシアによるウクライナ侵攻が長期化し、ロシアに対する経済制裁が強化される中、エネルギーや資材などの原材料コストの上昇、資源価格や為替レートの急激な変動に直面しており、経営環境の変化や先行きを見通すことが難しい状況が続いております。このような状況の下、当社はさまざまなリスクの管理に努めながら、中長期的な成長を導くための施策の実施に注力して参りました。2023年3月期は、売上収益2,924億円、営業利益192億円となり、期末配当金は1株当たり45円と決定しました。
当社は、本年4月1日付でグループ会社の組織再編を行いました。貴金属リサイクル事業を行う「アサヒプリテック株式会社」、貴金属精錬および製造・販売事業を行う「アサヒメタルファイン株式会社」、環境保全事業を行う「ジャパンウェイスト株式会社」、これらの事業会社の責任・権限および経営資源を明確にすることにより、採算性の向上、事業の拡大、リスク管理の強化を促しております。
また当社は、2023年7月1日からAREホールディングス株式会社に社名を変更しました。
トップメッセージ(2023年7月)より
"ARE"のAは"Asahi" 、Rは"Resources" 、Eは"Environment"の頭文字を指しております。当社は「この手で守る自然と資源」をパーパスとして、環境負荷の低い貴金属事業と資源やエネルギーの循環に留意した環境保全事業を永年にわたって実践して参りました。気候変動をはじめとする地球環境問題への関心が高まる中、自らのパーパスを反映した社名に変更することで、当社の役割と意義を社内外に明らかにしながら、財務的価値の達成とサーキュラリティ実現等の社会的課題の解決に向け、前進を続ける所存です。
分析
●長期業績推移
売上収益は、2012年3月期から2017年3月期にかけて低迷。その後は大きく伸長、低迷期に1000億円前後だった売上は3000億円を突破しています。
利益水準についても2017年3月期を底に増益傾向に転じました。ただし、2023年3月期、2024年3月期の利益は伸び悩んでいます。
売上収益の成長率の高さがプラス材料、一方で利益水準のブレ幅が大きいのがややマイナス材料で(売上収益成長率:9.3%、営業利益成長率:6.9%、当期利益成長率:11.2%)、安定成長スコアは8点と高評価です。
●主要指標(会社予測)
配当利回り:3.94%、PER 11.78倍、CN-PER 5.64倍とやや高利回り、割安な水準にあります。自己資本比率:39.8%、NC比率:52.1%と財務健全性は通常の水準です。
●その他の視点
地球環境負荷の軽減のため、同社のようなリサイクル業は社会的意義の大きな存在です。さらにここ数年来の貴金属価格の高騰により、リサイクル業に対するニーズは高まりを見せています。
ただし、それと投資判断は分けて考えなければいけません。同社の業績は2017年3月期以降伸びているものの、貴金属価格が下落した場合に影響を受けるリスクがあります。また、今後は北米精錬事業に力を入れていく予定ですが、やはりこれもリスク要因となりえます。
リスクをとって企業の将来成長を狙いに行くという通常の株式投資であれば、高い売上成長率とそれに甘んじることな新分野にチャレンジする同社は十分に魅力的な会社です。ただし、配当狙い投資のように減配リスクを抑制したい場合には、慎重な判断をしたほうがよいかと思います。
(それではなぜ同社を選出したのかといえば、データのみの判断だったからです。データ分析は万能ではなく、定性的な分析によって補完されることでよいよい分析ができるものと考えています)
※当記事は投資の推奨を目的としたものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。
※データの一部は手作成・手入力のため、誤りがある可能性についてお含みおきください。