9934 因幡電機産業
※他銘柄情報(2024年スクリーニング結果)はコチラ
長期業績グラフ・安定成長スコア
※長期業績グラフおよび安定成長スコアの詳しい説明はコチラ
主要指標
株価 | ¥3,980 | 2024/7/10 |
実績 | 会社予想 | |
配当利回り | 3.27% | 3.27% |
PER | 14.25倍 | 13.59倍 |
CN-PER(※) | 6.59倍 | 6.28倍 |
自己資本比率 | 61.5% | |
NC比率(※) | 53.7% |
※NC比率:ネットキャッシュ比率
※PER、CN-PER、NC比率の解説はコチラ
企業概要
企業IRページ(https://www.inaba.co.jp/financer/)より
同社グループの事業は、「電設資材事業」、「産業機器事業」及び「自社製品事業」の3つのセグメントから構成されます。
① 電設資材事業:住宅やオフィスビル、公共施設をはじめとする様々な建物・設備に対し、電線や照明器具、エアコン、配分電盤、配線器具等、電気設備に関するあらゆる商材を供給しています。
② 産業機器事業:制御機器やロボットを組み合わせたシステム提案や自社製品の開発によって、最適なソリューションを提供します。
③ 自社製品事業:主に三つのブランドを展開しています。
3-1. 「INABA DENKO(因幡電工)」ブランド:空調用配管化粧カバー”スリムダクト”や被覆銅管等の空調関連部材、給排水配管関連部材を中心
3-2. 「Abaniact(アバニアクト)」ブランド:マルチメディア対応配線システムやエコライフ支援システム
3-3. 「PATLITE」ブランド:表示灯・回転灯、音声機器、散光式警光灯、表示機器、接続機器、開閉器等の産業用電機部品を展開、なかでも表示灯・回転灯は、グローバルでもトップシェア
売上高は 3,454億円。セグメント別売上高比率(セグメント間取引消去後)は、電設資材事業:69.8%、産業機器事業:11.0%、自社製品事業:19.2%です。
現在「中期経営計画(2024~2026年度)」を実施中。最終2026年度の目標は、売上高:4,000億円(2023年度 3,454億円)、営業利益:257億円(同 213億円)です。
中期経営計画では以下の6つを重点施策としてあげています。
① 自社製品の開発・拡充
② 省エネ・省力化ソリューションの推進
③ 首都圏市場におけるシェア拡大
④ グローバル展開の加速
⑤ 事業領域の拡大
⑥ サステナビリティ経営の推進
株主還元に関連するところでは、「総還元性向(配当性向+自己株式取得):60%程度」を目標としています。
さらなる成長軌道へ 「誠の心」で期待に応える
平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
2024年3月期は、会計基準変更による影響を除くと3期連続で過去最高の業績を更新することができました。これもひとえに、お取引先様をはじめ社員、株主の皆様、地域社会等、ステークホルダーの皆様のご支援、ご協力の賜物と心より感謝申し上げます。今から5年前の令和元年(2019年)6月に私は社長に就任いたしました。激動の時代となることを覚悟してはいたものの、コロナ禍をはじめとするこの5年間の出来事や環境の変化は、私の想像を超えるものでした。
当社にとっても厳しい局面が数多ありましたが、困難な状況においても変わらぬお取引きを続けていただいたお取引先様や、ピンチをチャンスと捉え真摯に職分を全うする社員、温かい励ましをくださる株主の皆様など、まさにステークホルダーの皆様の「誠の心」の賜物として、今日の好業績があると考えております。
当社の社是「われわれは 誠の心をもって 世の中を明るくするためにはたらく」の真髄を皆様からあらためて教えられた思いであり、重ねて感謝申し上げます。今期(2025年3月期)は、4期連続となる最高業績更新を目指すこととなりますが、あくまでも中長期的な視点に立ち、財務面だけでなく人的資本や知的資本など非財務資本についても価値の最大化を図り、当社をさらなる成長軌道に乗せたいと考えております。そのために、既存事業継続のための投資の拡充はもとより、人材育成や研究開発、DX推進などの成長投資を果断に実行してまいります。また、株主還元につきましても、これまでよりも水準を引き上げる基本方針を決定しております。
足元の業績は好調ですが、事業環境の先行きは依然不透明であります。あらためて、思いを共有するステークホルダーの皆様のご期待に応えるべく、「誠の心」で社業に専心する所存でございます。
社長メッセージ(2024年5月)より
関係者の皆様におかれましては、今後ともより一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
分析
●長期業績推移
売上高は、1998年度以降と2009年度以降の2回の低迷期あり。しかし、2010年度以降は順調に売上を拡大させています。
営業利益・当期利益ともに売上高と同様の動きです。ただし全期間を通じ赤字を一度も出していないのは素晴らしいです。
このような業績を反映し、安定成長スコアは9点と高評価です。
●主要指標(会社予測)
配当利回り:3.27%、PER 13.59倍、CN-PER 6.28倍とやや高利回り、割安な水準にあります。自己資本比率:61.5%、ネットキャッシュ比率 53.7%と財務健全性も特段の問題はありません。
●その他の視点
最近の好調ぶりは、首都圏再開発や製造業の設備更新のほか、物流施設やデータセンターなどの大型物件を取り込みによるものです。この好調を維持できるかどうかは、中期経営計画の重点施策にあげられた「首都圏市場におけるシェア拡大」「グローバル展開の加速」にかかっているものと考えます。
ここ数年の株価の動きをみると、2023年1月頃より 2,800円の壁を突破し、ほぼ一直線で直近の 3,980円まで上昇しています。このため、配当利回りや割安度の魅力がやや薄くなっています。
※当記事は投資の推奨を目的としたものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。
※データの一部は手作成・手入力のため、誤りがある可能性についてお含みおきください。