7250 太平洋工業
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長期業績グラフ・安定成長スコア

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主要指標
株価 | ¥1,298 | 2025/6/20 |
実績 | 会社予想 | |
配当利回り | 4.47% | 4.47% |
PER | 5.65倍 | 6.75倍 |
CN-PER(※) | 5.64倍 | 6.73倍 |
自己資本比率 | 57.2% | |
NC比率(※) | 0.3% |
※NC比率:ネットキャッシュ比率
※PER、CN-PER、NC比率の解説はコチラ
企業概要
企業IRページ(https://www.pacific-ind.co.jp/investor/)より
同社は、バルブ製品や自動車プレス製品などを製造する部品メーカーです。バルブコアでは世界シェア50%(同社試算)を占めています。
①セグメント別業績
同社は、以下の2事業で構成されています。
● プレス・樹脂製品事業 … 自動車用プレス・樹脂製品および金型製品等の製造・販売
●バルブ製品事業 … タイヤバルブ・バルブコア製品、バルブ関連製品、自動車用TPMS製品、コンプレッサー関連製品および電子機器製品等の製造・販売
売上高 | (百万円) | |||||
2024.3 | 2025.3 | 2026.3 | ||||
実績 | 実績 | 前期比 | 構成比 | 予想 | 前期比 | |
プレス・樹脂製品 | 149,952 | 148,638 | △0.9% | 72.1% | 146,700 | △1.3% |
バルブ製品 | 57,150 | 57,251 | 0.2% | 27.8% | 55,000 | △3.9% |
合計 | 207,348 | 206,129 | △0.6% | 100% | 202,000 | △2.0% |
営業利益 | (百万円) | |||||
2024.3 | 2025.3 | 2026.3 | ||||
実績 | 実績 | 前期比 | 構成比 | 予想 | 前期比 | |
プレス・樹脂製品 | 10,393 | 8,167 | △21.4% | 59.7% | 10,400 | 27.3% |
バルブ製品 | 4,118 | 5,545 | 34.7% | 40.5% | 2,700 | △51.3% |
合計 | 14,456 | 13,676 | △5.4% | 100% | 13,000 | △4.9% |
② 地域別業績
売上高 | (百万円) | |||||
2024.3 | 2025.3 | 2026.3 | ||||
実績 | 実績 | 前期比 | 構成比 | 予想 | 前期比 | |
日本 | 67,900 | 68,400 | 0.7% | 33.2% | 76,500 | 11.8% |
欧米 | 96,900 | 100,000 | 3.1% | 48.5% | 90,500 | △9.5% |
アジア | 42,400 | 37,600 | △11.2% | 18.2% | 35,000 | △7.1% |
合計 | 207,348 | 206,129 | △0.6% | 100% | 202,000 | △2.0% |
営業利益 | (百万円) | |||||
2024.3 | 2025.3 | 2026.3 | ||||
実績 | 実績 | 前期比 | 構成比 | 予想 | 前期比 | |
日本 | 6,200 | 5,400 | △12.4% | 39.5% | 5,400 | △1.5% |
欧米 | 4,300 | 5,100 | 18.2% | 37.3% | 4,900 | △3.9% |
アジア | 2,600 | 2,600 | △0.1% | 19.0% | 1,900 | △29.5% |
合計 | 14,456 | 13,676 | △0.6% | 100% | 13,000 | △2.0% |
③ 経営計画
● 中長期経営構想と中期経営計画
私たちは、VUCA(ブーカ)と言われる先行きが見通せない厳しい環境下、これまでのような中期経営計画の更新ではなく、長期的なあるべき姿からバックキャスティングする視点を取り入れ、グローバル含め全部門の意見を踏まえ検討し、「中長期経営構想 Beyond the OCEAN」として策定しました。
「Beyond the OCEAN」は、どのような環境変化でも追求していく「パーパス」、環境変化を捉えて布石を打つ「長期戦略」、環境が想定と異なっても適応できる「レジリエンス」の3つの観点を踏まえてまとめました。また、中期的なマイルストーンとしての中期経営計画は、2026年度までの4年間を期間とし、「価値をつなぐ」「絆で結ぶ」「グループ経営」といった思いをこめて「NEXUS-26」としました。
この「Beyond the OCEAN」と「NEXUS-26」によって、「新しい価値」をつくりつづけていきたいと思います。
● 数値目標 (2027.3期)
‐ 売上高 2,100億円 (2025.3期実績 2,061億円)
‐ 営業利益率 7%以上 (同 6.6%)
‐ ROE 8%以上 (同 7.9%)
‐ 電動車向け売上比率 50% (同 43.6%)
● 事業別重点取組
‐ プレス事業:超ハイテン技術を活かしたBEV向け新製品開発
既存ボデーシェル部品拡販による台当たり単価向上
新工場効果による採算性向上と、生産能力増強
受注増加に応え、日・米で生産能力を増強
‐ 樹脂事業 :メガTier1、グローバル新規顧客拡販の継続
BEV動向を見極め、需要に合った生産能力増強
‐ バルブ事業:熱マネバルブをメガTier1拡販
生産体制構築、需要を見極めながら投資推進
TPMS新規顧客拡販による売上確保と収益維持
③ 企業理念
● パーパス
思いをこめて、あしたをつくる
~Passion in Creating Tomorrow~
● PACIFIC VALUES
夢と挑戦
常に夢(目標)を持ち、失敗を恐れず挑戦する。
失敗しても次の夢への糧にし、その夢を追い続ける。
信頼と感謝
「和」を大切にし、常に相手の立場に立って考える。
自然に「ありがとう」という言葉が生まれる風土をつくる。
④トップメッセージ
思いをこめて、あしたをつくる
~Passion in Creating Tomorrow~当社は1930年に自動車用バルブコアの国産化に挑み創業しました。
創業の精神など、先達から受け継いできた大切な思いを、「PACIFIC VALUES」という普遍的な価値観として、世界中で働く仲間たちと共有するとともに、パーパスである「思いをこめて、あしたをつくる」を掲げ、将来の飛躍に向けた成長基盤の構築を進めています。
プレス・樹脂製品事業では、軽量化に寄与する超ハイテン製品や、電動化により求められる静粛性向上のための樹脂製品の開発に注力するとともに、バルブ製品事業では、センシング技術や流体制御技術などのコア技術を活かした電動車向け製品の開発を加速しています。また、主力製品への開発投資に加え、長期的な事業領域拡大を見据え、社会課題や顧客課題を解決する新事業開発にも果敢に挑んでいます。
人的資本を重視した取り組みとして、エンゲージメントの向上に努めるとともに、多様性を認め合い尊重し合える職場づくり、従業員が自ら挑戦できる風土への変革を推進しています。
社会から必要とされる存在であり続けるため、ステークホルダーの皆様との信頼を醸成し、太平洋工業グループの世界中の仲間たちと新たな価値づくりを進め、持続可能な社会の実現に貢献する企業をめざします。
社長メッセージより
分析
●長期業績推移
1990年代後半およびリーマンショック後に停滞した時期もありますが、長期的に見れば右肩上がりで業績を伸ばしています。売上高営業利益率は、改善傾向にあるもののまだ低水準です。
このような業績を反映し、安定成長スコアは9点と高評価です。
●主要指標(会社予測)
配当利回り:4.47%、PER 6.75倍、CN-PER 6.74倍と非常に高利回り、割安な水準にあります。自己資本比率:57.2%と財務健全性に特段の問題はありません。NC比率:0.3%と企業の清算価値はほとんどありません。
●その他の視点
部品メーカーには好業績にもかかわらず非常に格安で放置されている銘柄が多く、同社もその中の一社です。
リーマンショックから回復してのち順調に業績を伸ばしてきましたが、2025.3期実績、2026.3期予測と2年連続で減収減益となっており、再び成長軌道に乗れるか気になるところです。
※当記事は投資の推奨を目的としたものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。
※データの一部は手作成・手入力のため、誤りがある可能性についてお含みおきください。