8593 三菱HCキャピタル

●2021年三菱UFJリースと日立キャピタルの統合により誕生した大手リース会社
●統合後も順調に業績拡大、27期連続増配企業としても有名

●業績:2007年4月ダイヤモンドリースとUFJセントラルリースが合併し三菱UFJリースに、そして2021年4月に日立キャピタルと統合して現在の三菱HCキャピタルとなっています。すなわち、合併が業績(売上高、利益水準)を押し上げている点は否めません。それでも、旧三菱UFJリース時代の2016~21年に業績が横ばいであったのが、新三菱HCキャピタル誕生以降が順調に業績を伸ばしているので、合併効果が良い方向に働いているのでしょう。また増益は、一時的なキャピタルゲインではなく継続性のあるインカムゲインによるところが大きい。

分析:中期経営計画では資本効率(ROA)の改善に力点が置かれています。すなわち資産を積み上げるのではなく、収益性の高い資産への入れ替えを目指しています。役員報酬評価項目において、純利益のウエイトを下げ、ROE・ROAを上げていること、非財務項目として「温室効果ガスの削減」「エンゲージメントスコア」を新設していることが特徴的です。
 27期連続増配を行っていることで有名です。しかも無理に増配をしているわけではなく、好調な利益成長に基づくものです。「配当狙い投資手法」の記事に記載した通り、配当金獲得を目的とした投資の場合、「減配」は避けるべき最大のリスクですが、今後のインフレを考慮すると「配当維持」にとどまらず同社のように「増配」傾向にある企業がより好ましいとの判断になります。ただし、今後も増配を続けられるとは限らないことには留意です。
 株価は、2015~22年は 600円前後で横ばい。23年以降は上昇トレンドに入り、直近 1,390円と2倍以上の水準に達している。一方で、十分な増益・増配をしているため、PER 12.47倍、配当利回り 3.67倍とまだ割安感があります。

・長期業績グラフや安定成長スコアについて詳しくはコチラ
・同社を含む2026年スクリーニング企業の一覧はコチラ

※当記事は投資の推奨を目的としたものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。
※データの一部は手作成・手入力のため、誤りがある可能性についてお含みおきください。

参考情報

●リンク先
同社公式IRページ
最新の株価(Yahooファイナンス)

●同社株への筆者の投資方針(本記事作成日現在)
・保有有無:あり
・投資方針:継続保有(三菱・日立グループと緊密で収益基盤は安定。増配がこれからも続くことに期待です)

●定性評価(試行中、詳しくはコチラ

非財務評価基準  評価結果
◎経営理念・トップメッセージ
その企業ならではの理念(世界観・価値観・倫理観)が語られているか。一言でまとめれば「アセットの潜在力を最大限に引き出し社会価値を創出」です。しかしこれでは抽象的すぎ、もう一段具体的なミッションやビジョンが欲しい(例えば、アセットとは自社のアセットか顧客のアセットかよくわからない)
◎IR
IRの内容は充実しているか。検索・閲覧をしやすいレイアウトとなっているか。一通り用意されている
事業内容が、一般個人にも分かりやすく説明されているか。その企業ならではの魅力・沿革が紹介されているか。「早わかり三菱HCキャピタル」にまとめられている
◎中期経営計画
過去の振り返りがなされているか。特に未達項目について十分な検証と改善策策定がなされているか。ごく簡単に(約1/3ページ)で振り返りがされています。
成長戦略(新規事業)は経営理念にひもづけされているか。成長戦略に限らず全体戦略としてROAの向上を目指しているのは、ある意味「アセットの潜在力を最大限に引き出し」にかなっています
成長戦略(新規事業、海外事業)について、期待リターン、投入資金、リスクとその軽減策が明示されているか。キャピタルアロケーションの変更とインオーガニック・オーガニック成長の計画が示されています
内部統制や人事施策など社内体制に係る計画が策定されているか。戦略の柱として「デジタル」「人財・カルチャー」を置いています。
人財・カルチャー戦略として、企業文化変革やリーダーシップ変革など
多様性(ジェンダー、国籍など)に関する施策が策定されているか。行動指針にダイバーシティをあげるが、中計上は特に施策は明記されていない
◎KPI
従業員のモチベーションに関するKPIが設定されているか。エンゲージメント、人財ポートフォリオ充足率に目標値設定
経営理念や経営戦略につながるKPIが設定されているか。非財務目標として、脱炭素社会推進、サーキュラーエコノミー実現、社員の健康で豊かな生活の実現、最新技術活用に関するKPIを設定。一部、役員報酬と連動させている。
財務評価基準  評価結果
◎決算分析(決算短信、有価証券報告書、決算説明会資料)
利益に関する前期対比の変動要因分析がなされているか。純利益に関し、変動要因分析やセグメント別分析などかなり詳細な分析がなされている
業績悪化の場合、その原因が具体的に分析されているか。また外部要因だけでなく内部要因にも言及されているか。上記分析において、業績良化・悪化にかかわらず詳細な原因分析が行われている
特定のセグメントに業績が偏っていないか。カスタマーソリューション、海外カスタマー、環境エネルギー、航空、ロジスティクス、不動産、モビリティと多様なセグメント

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