株式銘柄スクリーニング 2026年

私の株式投資方針は配当狙いの長期保有であり銘柄の入れ替えは頻繁に行わないのですが、毎年最新の決算情報が出そろう6月に定期的に見直しをするようにしています。この際に重視するのが業績の安定的成長であり、一定の基準に基づき投資候補先のスクリーニングと評価を行っています。
このたび2025年5月末における最新情報に基づくスクリーニングをしましたので、ここに紹介します。
(もちろん投資は自己責任でお願いします)

1. スクリーニング結果

スクリーニングにより、本年抽出されたのは以下の23社です。社名の右の「グラフ」を押すと長期業績グラフがポップアップ、「分析」は個別銘柄分析へのリンクです。
うち日本空調サービスからオカムラまでの17社が昨年から継続選定企業、クレスコからインソースまでの6社(黄色セル)が新規選定企業です。AIブームにもかかわらずITシステム系の企業が売り込まれようで、同業界から興味深い企業が新たにスクリーニングされました。
各企業の詳細分析については、順次掲載していく予定

社名安定成長
スコア
株価
(26/5/29)
配当利回
(予想)
PER
(予想)
CN-PER
(予想)
4658日本空調サービスグラフ101,5773.61%14.02倍10.63倍
6458新晃工業グラフ101,2284.07%11.45倍7.22倍
9039サカイ引越センターグラフ102,8614.09%13.17倍11.04倍
4220リケンテクノスグラフ91,5803.42%11.06倍5.67倍
4540ツムラグラフ93,8104.15%10.84倍5.90倍
5970ジーテクトグラフ92,2124.43%7.28倍4.98倍
5975東プレグラフ92,7643.62%9.11倍5.82倍
7187ジェイリースグラフ91,3254.53%9.37倍9.41倍
7438コンドーテックグラフ91,4374.04%10.83倍6.66倍
7525リックスグラフ93,4954.64%9.44倍3.58倍
7723愛知時計電機グラフ92,8804.17%9.58倍2.66倍
7811中本パックスグラフ91,9143.87%7.76倍4.30倍
8593三菱HCキャピタルグラフ91,3023.92%11.68倍38.45倍
9960東テクグラフ93,7453.42%11.21倍9.09倍
5184ニチリングラフ84,1654.56%9.81倍3.56倍
社名安定成長
スコア
株価
配当利回
(予想)
PER
(予想)
CN-PER
(予想)
7483ドウシシャグラフ82,9583.72%12.41倍3.78倍
7994オカムラグラフ82,3124.54%10.37倍6.79倍
4674クレスコグラフ101,5214.60%11.11倍7.17倍
7595アルゴグラフィックスグラフ101,2545.18%11.97倍7.26倍
9928ミロク情報サービスグラフ101,7363.74%10.81倍9.15倍
4481ベース ※グラフ93,0154.18%11.98倍9.27倍
6036Keeper技研グラフ92,8173.55%8.23倍7.22倍
6200インソースグラフ95875.03%11.20倍9.83倍
※株価につき、ドウシシャ、オカムラは2026年5月29日、それ以外は6月5日の終値
※ベースの配当利回りは特別配当を除き1株126円で計算

2. 企業選定に関する考え方

私の投資は「配当狙い」です。
コチラに詳細を記していますが、配当金をFIRE後の生活資金としているため、最大のリスクは「株価の値下がり」ではなく「減配」です。よって配当金の安定性を重視するわけですが、さらにいえば今後のインフレに負けないよう増配基調であることがより望ましいです。

そのため、私が投資対象となる企業の選定に当たって意識しているのは次の3点です。

① 長期的に安定した業績成長度

投資候補先の長期間(あれば30年以上)にわたる業績データ(売上高、利益水準)をグラフ化するともに、安定成長度を10点満点のスコアで評価しました。
そして、その名を「安定成長スコア」と名付けています。(くわしくはコチラ

② 高配当利回り、割安度

主に以下の3指標をみています。
・配当利回り:「= 年間配当金 ÷ 株価」と定義されます。その株式を購入することで得られる配当金の利回りを示しています。
・PER:「= 株価 ÷ 1株当り純利益」と定義されます。その企業の収益力(純利益)に対して、市場がどの程度評価(株価)をつけているかを示しています。この指標が低いほど収益力に対して低評価、すなわち割安であると判断されます。
・CN-PER(キャッシュニュートラルPER):「= PER × ( 1 - ( 流動資産 + 投資有価証券 × 70% - 負債 )÷ 時価総額 )」と定義されます。伝説のファンドマネージャー・清原達郎氏がその著書『わが投資術 市場は誰に微笑むか』において紹介した指標です。PERが収益力のみを評価対象とした指標であるのに対し、キャッシュニュートラルPERは企業の清算価値も評価対象に加味した指標と解釈できます。

③ 共感できる企業文化

今回より新たに採用した視点です。これまで2年間にわたり高スコアの企業に投資をしてきましたが、すべてがうまくいったわけではなく、なかには業績が低迷し株価が下落した先もあります。環境の悪化により業績が悪化することはときにやむを得ないとして、環境悪化に対する十分な備えをしていたのか、あるいは業績低迷の要因をしっかり分析することで改善につなげているのか、さらには投資家に十分な一連の経緯を説明しているのか疑問に思われる企業がありました。
これらの不十分な企業活動はその企業にねざす文化から生み出されると考えられます。企業文化を外から理解するのは難しいものの、開示資料から読み取れる範囲での評価を試行で実施します。
評価にあたっての着眼点は以下のとおりです(具体的な評価項目はコチラ)。
・独自性ある企業理念:その企業ならでは理念(世界観・価値観・倫理観)が語られているか
・理念と結びついた経営計画:元来の企業理念を忘れていないか
・反省と改善:過去の企業活動を十分に反省し、改善につなげられているか
・十分な情報開示:(特に悪材料に対し)投資家に十分かつ分かりやすく情報が示されているか
・人的資源の活性化:社員エンゲージメント向上や職場環境改善などの具体的施策がとられているか

なお、上記の23社は①②などに基づく選定企業であり、この中から③によって自分としての投資先を絞り込む予定です。

まとめ (選定時に参照する主要項目)

 ① 長期的な業績の安定的成長度
  ・長期業績グラフ:長期的な業績(売上、利益)の成長を視覚的に確認
  ・安定成長スコア:安定成長度を評価する指標

 ② 高利回り、割安度
  ・配当利回り:投資に対して得られる配当金の収益率
  ・PER:企業の収益力に対する株価の割安度
  ・CN-PER:企業の収益力、清算価値に対する株価の割安度

 ③ 共感できる企業文化
  ・独自性ある企業理念
  ・理念と結びついた経営計画
  ・反省と改善
  ・十分な情報開示
  ・人的資源の活性化

3. スクリーニング方法

① 新規銘柄抽出

2026年5月末時点での最新決算情報と株価に基づき、以下の条件でスクリーニングをかけました。

新規銘柄の抽出基準
● 東証プライム・スタンダード市場上場
利用可能な決算期‥‥‥‥ 10期以上
● 安定成長スコア‥‥‥‥ 9.0点 以上
● 配当利回り(会社予想)‥ 3.5 % 以上 (特別配当は除く)
● PER(会社予想)‥‥‥ 12 倍 以下 
● CN-PER(会社予想)‥ 12 倍 以下 (B/S項目は直近決算期、金融・保険業には不適用)
● 時価総額‥‥‥‥‥‥‥‥ 200億円(建設業は1000億円、ITシステム業は500億円)以上
● 自己資本比率‥‥‥‥ 50%以上 (金融・保険業には不適用)
● 売上高成長率(3期平均)‥‥ 5%以上
● 経常利益成長率(3期平均)
5%以上

PER、CN-PERの解説はコチラ

たとえば配当利回り 3.0%以上、PER 15倍以下というよくある条件でスクリーニングすると数百社が抽出されます。これでは、手作業による評価をするにはあまりにも多すぎるため、抽出条件を厳しくしました。この際に特定項目の条件を厳しくしすぎると(例えば PER 5倍以下)、”安いには訳がある” 銘柄ばかりが選ばれてしまうので、抽出項目を多くし、それぞれの抽出条件のバランスに配慮しました。

その結果、抽出されたのは 6社です。

② 昨年度スクリーニング銘柄の選別

昨年(2025)年に抽出した銘柄は 41社です。これらの銘柄についても再評価を行う必要があります。そして①新規銘柄と同じ基準を適用するのが最もシンプルですが、多くの企業が排除されてしまいます。私自身これらの企業の多くに投資していることもあり、もう少し継続的にモニタリングしたいと考えています。
そこで、①よりは条件を緩めた以下の基準により既抽出銘柄の選別をおこないました。
なお最後の基準は、実際に投資をしてみてIRに課題のある企業があり、これらを除外したいので設けました。かなり主観的な判断基準にはなります。

既抽出銘柄の選別基準
● 安定成長スコア‥‥‥‥ 8.0点 以上
● 配当利回り(会社予想)‥ 3.5 % 以上 (特別配当は除く)
● PER(会社予想)‥‥‥ 15 倍 以下 
● CN-PER(会社予想)‥ 15 倍 以下 (B/S項目は直近決算期、金融・保険業には不適用)
● 自己資本比率‥‥‥‥ 50%以上 (金融・保険業には不適用)
● IRなどで課題のある先は除外

結果、今回も選定されたのは41社中17社です。
なお今回選定外となった企業についても、安定成長スコアや長期業績グラフは最新決算を反映させたものを公開する予定です。

※ スコア算出に当たっては、手入力・手計算を行っている部分があり数値の正確性は保証できないことをご留意ください。(老眼の身に、細かな決算書数値をみながらデータを手入力するのは、かなりの苦行であることをご理解いただけると助かります)

<参考>選定外企業のスコア

上記のスクリーニング後の企業だけみても、それ以外の企業はなぜ選ばれなかったのかが分かりません。そこで、スクリーニング選定外(2025年基準)の企業の中から、スコアが高いもの低いものを均等に30社を抽出しました。これらのグラフをスコア別にみていただくことで、安定成長スコアの特長がつかめるかと思います。
なお、安定成長スコアの低い企業が悪い企業ということではありませんので、ご承知おきください。

社名安定成長
スコア
株価
(25/5/30)
配当利回
(予想)
PER
(予想)
8697日本取引所グループグラフ101,5991.38%29.98倍
9983ファーストリテイリンググラフ1048,3500.99%36.18倍
2801キッコーマングラフ91,3231.89%21.07倍
6594ニデックグラフ92,8101.51%16.11倍
6981村田製作所グラフ92,1322.81%22.43倍
7269スズキグラフ91,8532.43%11.17倍
9303住友倉庫グラフ93,0003.43%13.23倍
5333日本碍子グラフ81,8033.66%9.61倍
7203トヨタ自動車グラフ82,7693.43%11.66倍
9432日本電信電話グラフ8160.43.30%12.76倍
1301極洋グラフ74,4853.34%6.50倍
7011三菱重工業グラフ73,3520.72%43.29倍
1812鹿島建設グラフ63,5643.14%12.91倍
2914日本たばこ産業グラフ64,4384.37%17.51倍
9531東京瓦斯グラフ64,8451.65%9.78倍
社名安定成長
スコア
株価
(25/5/30)
配当利回
(予想)
PER
(予想)
9997ベルーナグラフ68853.39%8.96倍
2503キリンホールディングスグラフ52,0723.57%11.19倍
7974任天堂グラフ511,8351.09%45.93倍
8031三井物産グラフ53,0293.80%11.31倍
5406神戸製鋼所グラフ41,6644.81%6.57倍
8267イオングラフ44,4350.90%95.46倍
9001東武鉄道グラフ42,5532.55%10.19倍
9101日本郵船グラフ45,2714.46%9.14倍
4631DICグラフ32,9813.35%11.76倍
5302日本カーボングラフ34,3454.60%11.72倍
5851リョービグラフ22,1814.59%7.84倍
5943ノーリツグラフ21,9023.73%36.63倍
9202ANA HDグラフ12,8572.10%11.01倍
9501東京電力HDグラフ1398--
9978文教堂グループHDグラフ1530.00%42.06倍

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